がんトランスレーショナル研究に求められる
蛍光多重免疫染色技術と腫瘍組織イメージング
野村守氏
キコーテック株式会社 事業開発部 プロダクトスペシャリスト
シングルセル解析技術の進歩と普及に伴い、がん免疫研究においては複数のモダリティによるマルチオミクス解析から、治療効果の予測バイオマーカー候補が同定されています。バイオマーカーの検証においては、治療を受けた患者検体における組織微小環境を保持した免疫組織学的解析が行われ、1)免疫染色に使用する抗体の選択の柔軟性、2)染色・撮影解析の多重化特性、3)検体数に対応するスループット、が求められます。本セミナーでは臨床検体を用いた多重免疫染色の空間的解析に多くの実績を有するAkoya Biosciences社のOpal蛍光多重染色とそのイメージング・解析技術について解説し、使用事例と併せて紹介します。
免疫細胞のシングルセルセクレトーム解析と
臨床上の結果と相関する新規バイオマーカー
大石真久氏
キコーテック株式会社 事業開発部 アプリケーションサポートマネージャー
近年のがん免疫研究やCAR-T細胞研究の隆盛と共に、免疫細胞の新規機能評価方法が求められています。加えて、これらの細胞が関連する治療法の効果予測や予後予測に用いられる質の良いバイオマーカーの出現も期待されています。IsoPlexis社のセクレトーム解析装置IsoLightはシングルセルレベルで複数種類の分泌性タンパク質を放出した免疫細胞(多機能性細胞)を捉え、検体中に含まれるその存在率を明らかにします。この値をもとに算出される独自の指標(PSI)は、臨床上の結果や効果と強い相関があることが報告されています。本セミナーではIsoLightの技術及び多機能性細胞とPSIの実用例を紹介します。